
フランス発祥のお菓子と聞くと、繊細なデコレーションや華やかな見た目のものを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。しかし、フランス菓子の真の魅力は、必ずしも人目を惹く派手さだけにあるわけではありません。
そのことを証明するかのようなお菓子が、ファーブルトンです。見た目は驚くほど素朴。凝ったデコレーションも、ユニークな素材も使っていないのに、なぜか一度食べると忘れられない。そんな深く記憶に残る味に魅了されてファーブルトが大好きになる人が急増しています。
本記事では、そんなファーブルトンの特徴や魅力を詳しく解説します。
ファーブルトンの魅力

ファーブルトン(Far Breton)は、フランス北西部ブルターニュ地方で生まれた伝統菓子です。
「ファー(far)」はブルトン語で「小麦粉のお菓子」を意味し、直訳すると「ブルターニュ風の菓子」。もともとは家庭で焼かれる素朴なおやつとして親しまれてきました。
そんなフランスの家庭的なお菓子が、遠く離れたここ日本でも徐々にファンを増やしつつあります。まずは、ファーブルトンの人気の秘密を解き明かしていきましょう。
素朴な見た目とは裏腹の奥行きある味わい
ファーブルトンは、第一印象だけで判断すると「地味なお菓子」に見えるかもしれません。ですが、一口食べた瞬間、その印象は一変します。
外側は香ばしく焼き上げられ、中はしっとり、もっちり、なめらか。かむほどにミルクと卵のコクが広がり、プルーンの果実味が静かに余韻を残す。この「かむごとに広がるおいしさ」こそ、ファーブルトンが長く愛されてきた理由といえます。
派手さはないかもしれません。しかし、味わいには確かな深みがあるのです。
素材のよさがはっきりと伝わってくる
ファーブルトンの基本の材料は、小麦粉、卵、牛乳、砂糖、そしてプルーン。一見するとシンプルですが、実はこの“引き算のレシピ”こそが、ファーブルトンの奥深い味わいを生み出す源泉となっています。
材料が少ないからこそ、素材の質がそのまま味に表れます。ファーブルトンは、誤魔化しのきかないお菓子でもあるのです。
おいしいファーブルトンを提供するお店は、必ず素材に徹底してこだわっています。コクと甘みのバランスに優れた卵、自然な甘さを感じられる牛乳、焼き上がりの食感を計算した小麦粉、・果肉が厚く、酸味と甘みが美しいプルーン。
これらを厳選し、余計なものは一切加えず、素材の持ち味を最大限に生かしながら作り上げることで、「また食べたい」と思わせる自然なおいしさを実現しています。
他のお菓子にはない、唯一無二の食感
ファーブルトンの大きな魅力としてよく挙げられるのが、他のお菓子にはない独特の食感です。
しっかりと焼き色がついた表面は香ばしく、中はもっちり、しっとり、なめらか。それはまるでクレームブリュレとプリン、そして焼菓子のよいところを掛け合わせたような極上の口当たりは、一度食べるときっと忘れられなくなることでしょう。
時間とともにおいしさが増す
焼菓子は焼き立てが一番おいしい。そう思っている人は多くいますし、実際にその通りでもあります。しかし、ファーブルトンに関しては、この「法則」は当てはまりません。
焼き立てのファーブルトンももちろんおいしいのですが、実は本当の食べ頃は焼いた翌日なのです。一晩寝かせることで、生地とプルーンがなじみ、甘みとコクが全体に行き渡り、食感がよりしっとり落ち着くためです。
この「時間が育てる味わい」は、フランス菓子ならではの考え方。ファーブルトンは忙しない日常の中で、ゆっくりと味わう贅沢を教えてくれる存在でもあります。
大人のための控えめな甘さ
甘さが前に出すぎないのも、ファーブルトンの魅力の一つです。そのため、甘いものがあまり得意ではない人や地味深い味わいを好む大人にも高い評価を受けるお菓子です。
コーヒーや紅茶はもちろん、赤ワインやブランデーとも相性がよいことから、大人のためのデザートという側面もあります静かな夜に、ゆっくりと味わいながら楽しめるお菓子です。
ギフトとして贈っても喜ばれる
見た目が上品で落ち着いているうえ、日持ちも比較的良好、好みが分かれにくい味わいといった特徴を持つファーブルトンは、贈り物としても非常に優秀です。
「ありきたりではないけれど、確実に喜ばれる」
そんなギフトを探している人にこそ、選んでいただきたい逸品です。
家庭でも簡単にできる、おいしいファーブルトンの作り方

フランス菓子と聞くと、繊細な技術や複雑な工程を想像する人も多いかもしれません。しかし、本当に長く愛されてきたお菓子ほど、作り方は驚くほどシンプルです。家庭で気軽に作れるお菓子として親しまれてきたファーブルトンは、その代表格。
「うちでもおいしいファーブルトンを作ってみたい」という人のために、基本的なファーブルトンの作り方を紹介します。
材料
直径18cm型 1台分を想定しています。材料は以下の通りです。
・全卵 … 3個
・グラニュー糖 … 90g
・薄力粉 … 80g
・牛乳 … 400ml
・無塩バター … 30g(型用含む)
・プルーン … 150g
上述の通り、ファーブルトンは素材のよさが伝わりやすいお菓子なので、よりおいしく作りたいのなら材料の質にもこだわりたいものです。
例えば、卵はコクがありながら、後味が重くならないものを選びます。卵の風味が前に出すぎると、ミルク感が失われてしまうため、バランスが重要です。
また、生地のなめらかさと優しいコクを支える牛乳は、低温殺菌で自然な甘みを感じられるものが理想です。
そして、小麦粉はグルテンが強すぎないものを使用します。ファーブルトンで重要なのは「ふんわり」ではなく、「もっちり」だからです。粉の選択で食感は大きく変わります。
プルーンは生地の単調さを防ぎ、味に立体感を与える役割を担っています。果肉が厚く、酸味と甘みのバランスがよいものを厳選しましょう。
プルーンの下準備
プルーンはファーブルトンの“要”です。乾燥している場合は、軽く湯通し、またはぬるま湯に浸して柔らかくします。このひと手間で、焼成中に生地の水分を奪わなくなり、かんだ瞬間の果実感が増す効果が生まれます。
水気はしっかり切っておきましょう。
卵と砂糖は泡立てない
卵に砂糖を加え、白っぽくなるまで混ぜます。ここで重要なのは、泡立てないこと。
ファーブルトンは、空気を含ませるお菓子ではありません。なめらかさを意識し、静かに混ぜ合わせることがポイントです。
小麦粉は数回に分けて加える
ふるった小麦粉を数回に分けて加え、その都度なじませます。一度に加えるとダマになりやすく、食感が不均一になります。この段階では、生地は少し固くてもOKです。
牛乳はゆっくり、少しずつ
牛乳は数回に分けて加えます。一気に加えると分離しやすいため、ゆっくり丁寧に。
最終的には、クレープ生地よりやや重い、とろりとした状態が理想です。このとろみが、焼成後の「もっちり感」を生み出します。
型にはバターをたっぷりと
型には、惜しまずバターをたっぷり塗ります。これは型離れのためだけでなく、外側の香ばしさを作るためでもあります。
バターは生地に混ぜすぎず、香りを外側に持たせる。これが、重たくならない仕上がりのポイントです。
焼成はじっくりと
型にプルーンを並べ、生地を流し入れたらオーブンへ。
注意したいのは、高温で一気に焼くのではなく、中温でじっくり焼き上げること。表面に美しい焼き色がつき、中心までしっかり火が入ることで、外は香ばしく、中はしっとり、もっちりというファーブルトン特有の食感が生まれます。
冷蔵庫で一晩休ませる
ファーブルトンは、焼き上がった瞬間が完成ではありません。粗熱を取り、冷蔵庫で一晩休ませることで、生地とプルーンがなじんで甘みとコクが全体に広がり、食感が落ち着きます。
この「待つ時間」も、レシピの一部。急がず、完成を信じて待つことが、ファーブルトンをおいしくする秘訣です。
Cadeau deuxのファーブルトンの人気の秘密

東京・銀座松屋の地下1階に店舗を構えるCadeau Deux。看板商品であるフィナンシェで知られるお店ですが、じつはファーブルトンも抜群においしいと評判なのです。Cadeau Deuxのファーブルトンの人気の秘密とは?
素材へのこだわりが生む深い味わい
Cadeau Deuxのコンセプトは「食のはじまりは、ママの味」。ママの愛情がたっぷり込められたお菓子のように、一つひとつ丁寧に手作りしているからこそ、Cadeau Deuxのお菓子はどこか懐かしくてほっとする優しい味わいがするのです。
当然ながら、素材にも徹底的にこだわっています。そして、ファーブルトンは素材のよさがはっきりと伝わるお菓子。Cadeau Deuxのファーブルトンがおいしいわけです。
金曜日にしか買えない特別感

Cadeau Deuxのファーブルトンは、いつも店頭に並んでいるわけではありません。手に入れられるのは、週に一日だけ。金曜日限定の商品なのです。そうした特別感もあって、毎週金曜日を楽しみにしている常連さんも少なくありません。
Cadeau deuxの店舗情報
Cadeau Deuxは、銀座松屋の地下1階食品・お菓子売り場(CINZAフードステージ)に店舗を構えています。銀座松屋は銀座駅A12番出口から直結しているので、アクセスが非常に便利で誰もが立ち寄りやすい位置です。
銀座でのお買い物やお出かけの際には、ぜひ銀座松屋Cadeau Deuxにお立ち寄りください。
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住所:東京都中央区銀座3-6-1 銀座松屋B1(CINZAフードステージ) 営業時間:平日11時〜20時(松屋銀座の営業日に準ずる) 定休日:不定休(松屋銀座に準ずる) 電話番号:03-3567-1211(代表) |
まとめ
見た目は控えめ。でも、味わいは雄弁。ファーブルトンには、フランスの家庭菓子として長年にわたって受け継がれてきた「本物の豊かさ」があります。
そして、特別な日に味わったり大切な相手に贈ったりするための極上のファーブルトンをお求めの際には、Cadeau deuxの商品も選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか? 味わいはもちろん、素材にも製法にもこだわって作った極上のフィナンシェを用意してお待ちしています。大切な人への感謝の気持ちを、おいしさとともにお届けするのに最適です。


